翻刻
【右丁】
服(ふく)すれば四時(しいじ)の邪気(ちやき)を除(のぞ)くといふ
○七草(なゝくさ)
芹(せり) 薺(なつな) 鼠麹(そきく)草 蘩蔞(はこへら) 仏座(ほとけのざ)
菘(すゝな) 蘿蔔(すゝしろ)
○芹(せり)薺(なつな)こぎやうはこべら仏(ほとけ)の坐(ざ)すゝなすゝしろ是(これ)そ七(なゝ)くさ
○けふそかしなつなはこへら芹(せり)つみてはや七種のおもの参(まい)らん
○七種のかゆをなむれば一年(ひとゝせ)のあらゆる毒(どく)を除(のそ)ぐとそしれ
○同 十五日
小豆粥(あつきかゆ)
此(この)かゆを食(しよく)すれば火災(くわさい)をのかるゝといふ
【左丁】
○もちの日の小豆(あつき)の粥(かゆ)をいはゐなば火難(くわなん)や邪気(ちやき)は払(はら)ふなるべし
○初春(はつはる)の望月(もちつき)にゝるかゆなれはなべてならすは赤(あか)きなりけり
二月 《割書:夾鐘 如月 花朝 梅見月 仲春》
二日 灸(きう) 此(この)灸(きう)を毎春(まいしゆん)すれば諸病(しよびやう)を受(うけ)ず
事始(ことはしめ)同八日
此(この)日 事初(ことはし)めといふはいにしへ武甕槌命(たけみかつちのみこと)疫神退治(やくしんたいじ)に
出陣(しゆつじん)あつて十二月八日 帰陳(きちん)ありといふ此日五十 矢(や)の
靱(ゆき)を門戸(もんこ)にかけよと其世(そのよ)の民(たみ)に神佗(しんた)【注】有(あり)しとなり後(こう)
世(せい)は夫(それ)をかたとりてひげ籠(かご)門戸(もんこ)に懸(かく)れば疫(やく)
神(しん)を払(はら)ふとなり
【注 「神託」ヵ】