翻刻
【右丁】
寒国(かんこく)の差別(さへつ)ありて寿命(しゆめう)の長短(ちやうたん)もあれとも一ッは手当(てあて)の
仕方(しかた)によりて貯方(たくわいかた)違(ちが)ふなり既(すて)に八丈島(はちしやうしま)琉球(りうきう)薩摩(さつま)紀伊国(きのくに)
抔(なと)蕙蘭(けいらん)蘇鉄(そてつ)等(とう)の地植(ぢうへ)生茂(しやうも)し茄子(なすび)の木(き)抔(なと)翌年(よくねん)又(また)実(み)を結(むす)
ひ蕃椒(とうからし)なと二三年も生育(せいいく)して七八尺になる所(ところ)もあり是(これ)
等(ら)の事(こと)を考(かんが)へ合(あわ)すれば土地(とち)の寒暖(かんだん)により又は養方(やしなひかた)も有(ある)なり
とかく養生は男女(なんによ)強弱(きやうじやく)によらず強(つよ)き人(ひと)はつよきやうに厭(いと)ひ
弱(よわ)き人(ひと)はよわきやうに厭(いと)ひて天地(てんち)の気候(きかう)にさからぬやうにする
が肝要(かんよう)なり草木(さうもく)も性強(せいつよき)ものは折(をれ)やすし柳(やなき)の枝(えた)に雪折(ゆきをれ)は
なしといふも養生にちかし
《割書:画|挿》養生(やうじやう)はなし下終
【左丁】
須原屋茂兵衛
和泉屋市兵衛
東京 和泉屋吉兵衛
鴈金屋清 吉
鴈金屋仙 蔵
山城屋佐兵衛
書林 山城屋源 吉
丸 屋善 七
高 橋松之助