翻刻
右箙壱枚掃五拾四五枚用る
一/絹(きぬ)繭九斗五升余
一大繭弐斗五升余 都合壱石弐斗但し切升也
右凡壱貫弐百目余
一種/巣(す)壱石壱斗余
一蛾十分に有時は 百圓座上けて百枚余取り
此賣金高
弐拾五両ゟ三四拾両位迄に成もの也
廿九 桑積(くわつも)り之事
桑積り鷹(たか)蚕迄三/背負(せお[い])切但しほき合にて舟蠺せ負切
前に同し庭蚕弐拾負切前に同し但し撫(なて)蚕七匁庭蚕
百圓座
三十 種善悪を知る事
一種の善悪を見る事至て難し其大/概(かい)前文に述(のへ)置/夏(なつ)
潤ひありて種肥うつくしく秋冬かわき潤ひなく種痩
るは悪種なり其潤ひなく種の色(いろ)白け秋はうるをひ出て
種肥るは善(よき)種なり
三十一 養蠺(ようさん)始(し)終心得之事
是は掃たる日ゟ天気の晴/曇(くも)り年の寒暖(かんたん)陽気の
遅/速(そく)種数撫桑の伐(きり)場人足/実(み)取迄記/未来(みらい)記は蚕
を用る普請/破損(はそん)棚の釣かた諸道具其年にさし
掛りなりかたき事あり前年是は斯(かく)くいたすへきなと
思ひ當る事を予(よ)時に記置此小/篇(へん)のことく飼立るならは
曽(かつ)て甲(こう)乙あるへからす乍併其家其處の相(さう)應/不相應(ふさうをう)