東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: コレクション 1

續英雄百人一首 - 翻刻

續英雄百人一首 - ページ 59

ページ: 59

翻刻

【右ページ上段】  秀吉(ひでよし)公の武略官位昇進(ぶりやくくわんゐしようしん)の事は 人のしる所なればしるさずば和歌をも よく詠(よみ)給ふゆゑ聊(いささか)これを抄出(せうしゆつ)す 小田原下向(をだわらげかう)に冨士(ふじ)山を御覧(ごらん)じて 「都(みやこ)にて聞(きゝ)しはことのかずならで  くもゐにたかき冨士の根(ね)の松 伏見(ふしみ)山に茶座敷(ちやざしき)をしつらはせて 「あはれこの柴(しば)のいほりの淋(さび)しさに  人こそとはね山おろしの風 御/当座(とうざ)夢(ゆめ)によする恋(こひ) 「思ひ寝(ね)の心やきみにかよふらん  こよひあひ見る手枕(たまくら)のゆめ   世の中のはかなきををおぼして 「つゆとちりしづくと消(きゆ)るよの中に  何とのこれる心なるらん 天正十六年四月十五日/聚楽御(じゆらくご) 所(しよ)へ御幸(みゆき)ありて和歌の御/會(くわい)に 「よろづ代の君がみゆきになれなれん  みどりこだかきのきの玉水 【右ページ下段】 吉野(よしの)山 誰(たれ)とむる とは なけれ ども 今(こ) 宵(よひ) も 花(はな)の蔭(かげ) に やどらん 豊臣秀吉公(とよとみひでよしこう) 【左ページ】 輯者緑亭川柳 畫工《割書:口画五頁|出像自一至十》前北斎卍老人 仝《割書:自十一|至二十》一勇齋國芳 仝《割書:自二十一|至三十》玉蘭齋貞秀 仝《割書:自三十一|至四十》柳川重信 仝《割書:自四十一|至五十》一陽齋豊國