あいおいニッセイ同和損保所蔵災害資料を翻刻する

コレクション: 災害の記憶展

即席鯰はなし - 翻刻

即席鯰はなし - ページ 1

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即席  鯰はなし 〽これは此たびの地しんにつき まして多くの蔵や立家を くづしましたるゆゑ人々うれひ かなしみゐたるにやう〳〵 月もたち日をおひけるに あるひかのなまづぼんにんの かたちをなしつゝ町々をめぐり あるき〽ヲヤ〳〵でへぶこゝの 内はくづれたヲヤ此くらもひどく ふるつたアこんなにぶちこわすつもり ではなかつたトひとりごとをいふをきゝて あたりよりかけいで〽これ〳〵てめへはぢしん しやァねへか〽ナニちしんだウヌ手めへのおかげで かあいゝつま子にわかれたり〽ソウヨおやをころした かたきのぢしんかくごしろトてん〳〵にゑもの〳〵 をもちきたりさん〴〵に打擲(ちやうちやく)いたしければ ぢしんもいろ〳〵わびけれどもいかなりやうけんなり がたくぢしんはすか所【数ヶ所】のきずをうけたをれけるを おほぜいうちより見るにからた中あざだらけなれば 〽コレ〳〵このあざを見なせへ〽ヱゝこりやァあざじやァねへ 〽ナゼヘ〽イヤサこれはなまづたものを