東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: 学校教材発掘プロジェクト 1

竹取物語 - 翻刻

竹取物語 - ページ 46

ページ: 46

翻刻

や姫いはくこはたかになのたまひそ屋の上に おる人共のきくにいとまさなしいますかりつる 心さしともを思ひもしらて罷なんする事の 口おしう侍りけりなかきちきりのなかりけれは 程なく死ぬへきなめりと思ひかなしく侍る也 親達のかへりみをいさゝかたにつかうまつらて まからん道もやすくも有ましきに日頃も出ゐ てことし計のいとまを申つれとさらにゆる されぬによりてなんかく思ひなけき侍る御心 をのみまとはしてさりなん事のかなしくたへ かたく侍也かの都の人はいとけうらにおひをせ すなん思ふ事もなく侍るなりさる所へまか らんするもいみしく侍らす老おとろへ給へる さまを見奉らさらむ事こひしからめといひて おきなむねいたき事なし給ふそうるはしきす かたしたる使にもさはらしとねたみおりかゝる 程によひ打過てねのこく計に家のあたりひる のあかさにもすきてひかりたりもち月のあか さを十あはせたる計にて有人の毛のあなさへ 見ゆる程なり大空より人雲にのりておりき て土より五尺はかりあかりたる程にたちつらね たり内外なる人の心とも物におそはるゝやう