翻刻
さる大あきんどのいへに
かまくらのざいより
おきしうばありけるが
つきごとに四五たびつゝかま
くらのおつとのかたより
たよりしけるがいかゞし
けるかいつかふたよりも
なくたれにきかふ
ひともあらざれば
かのうばはあんじ
なにとしてたよりか
なきやとおもひつ
あまりわづらい
となりいたる
おりからかま
くらより
ねんごろのひと
ゑどへきたりとて
うはがところへたづね より
けるがうばさつそくに おつと
のみのうへをきゝける
かのおとこわらいな
がらそのやうなこ とあんじ
づとこなたもゑど ておとこを
もちたまへそさま のていしゆも
よい女ぼうをもた れたといへば
うばはかほかわり てそのまゝ
いかいへあがり けるおとこも
きやう さめてかへりしが
うち のめしたき
うば どのばどふか
したか やゆつけでもくわ
せんと にかいへあがり
みれば うばはくちみゝ
まで さけてくちの
あたり ちにそみてつの
はへけるそのありさまを見てめを
まわしけるうばはそのまゝたま
しいかまくらへゆきておつとをくひ
ころしにとめの【二度目の】つまをもくひころし
おもひをはらせしとかや