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【右丁】
事なく君は臣を疑はす臣は忠義を忘れ
さるやうに礼を正ふし大臣に対し礼を
守り土民には仁を以て是を恵み又旧臣に
政務を任する時は主の威さかり其好む所を
抑へるは器量なくてはならす其所に心を付
人の善悪を知るへし今度随従し行く
近臣と結城代々の近臣と隔なく遣ひ寵臣
とて人を隔つる事勿れ士民は皆同し人也
分る事あるへからす仁道を以賞罰を
【左丁】
明かにするは士民を率るの大綱なり仁道を
悪しとしては武家の正道を失ふ仁道は
武の本体也其業は賞罰なり賞は有功を
挙け罰は有罪を懲す是仁の根原也と
覚ゆへし有功に数種あり忠勤の功才
芸の功軍の功人毎にこれなきは稀也其功
を能知るは我の正しきより是を知る其
功を大小となく空くせさる処は賞の信也
親族寵臣貴賤となく其罪を赦さゝるは