翻刻
うらべに 葉形切込ありて出葉よりくれ
ないにして後ほど紫色にかわり
夏もべにむらさき秋は葉
【挿絵】 のうらより色付 ̄キておもて
の色にまされりとてうら
紅といふ紅葉もたいてい
下葉ほと色よし
貫之
しら 露も時雨もいたくもる山は
下葉のこらず紅葉しにけり
千染 葉形しほらしく葉数しけくつきて
常になかめありいにしえより有し
八しほに似て春の出葉色ふかく
【挿絵】極朱なれは異名を毛氈と云
八しほより春の色久しくあり
夏もうつすりと色あり秋の
紅葉又すくれてよし
藤伊経朝臣【注】
ちしほまていつの人まにそめつらん
めかれぬ庭の秋のもみち葉
【注 「藤伊経朝臣」は「藤原伊俊朝臣」ヵ。「藤葉和歌集巻第四(京都市歴史資料館蔵)」にこの歌が有り。https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/100309830/43?ln=ja】