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右之外美質滑稽之話数多あれとも第一之
家業ニ怠惰遊長ニ暮し不経済之行状ニ付
退隠蟄居の御咎を蒙り後分家して医
者を業として吉川蘭渓と称して畳町ニ住
せしと也右行状之人書残さんハ如何ながら餘り
話伝への多き人且格別之能書ニ付一話を
残す
久野 芸術手錬之事
右ハ旧藩柔術之師範家ニ而此人ハ文政
天保之比盛し先生格別名人ニて予も門ニ
入て指南を乞へり何年成しや江戸詰之節
美濃路起しの川場ニて舟荷物積込ミ
の混雑人足ニ任せてハ前後手間取ニ付
手伝働しに至而小兵ながら恰好之様子
尋常之人ならずと思いしや相撲取之如き
大男後ろゟ無手と引抱へ旦那 斯(こ)ふ仕たらバ
どふすると云いけれハ其よふな事でどふするも