デジタルアーカイブ福井の資料を翻刻

コレクション: 松平文庫

温古集 三巻 - 翻刻

温古集 三巻 - ページ 43

ページ: 43

翻刻

書やまと言葉や題林抄ふるき大人の 歌集文集数多の著書便らんには古体新 体万葉集抔好む所ニたがひハあるも手をもて ひくがことくにて皆実情をのぶるが主の よし 是ハ歌人の各知り給ふ事故爰に書んハいかなれど 我心に感せしゆへ一二首を誌す  いつの頃にや 堂上方の時鳥を聞んとて  行玉ふ時賊の如の案内まいらせしにそなたも  一首よめよかしと給けれハいとはぢらいたる  おもゝちにてわらわハ何も知り侍らすゆ  るし給へいらひけるを押返して勧められ  けれバ此女近き頃夫トに別れし由にて  取あへす   ほとゝきす迷途の鳥ときくからハ   もし太郎兵衛に逢ハせぬかや  と詠しけれハ  公卿の御方之其実情を感し今夜の  詠歌是より秀逸ハなしとて帰り玉ふとなり  又五摂家方之内江戸へ