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十六 北条泰時(ほうでうやすとき)
泰時は武蔵(むさし)守にて鎌倉の執権(しつけん)北条 陸奥守平(むつのかみたいら)
の義(よし)時の太郎がねなり義時みまかられて後
泰時事をとれり義時子おほし愛せらるゝ事みな
泰時にこえたり泰時父の心をもて心としてつねに
弟たちにあつし父みまかられて後いよ〳〵むつまし
所 領(りやう)をわかちとらるゝも弟たちにおほくえさせて
みづからうくる所かへりてすくなしかくのごとくせ
ざれば父の志(こゝろざし)にあらずとおもへり其いまだわかた