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翻刻
十六 大蔵右馬頭 頼房(よりふさ)
文和それの年 将軍(しやうぐん)尊氏 新田(につた)義宗義 興(おき)と
むさしの国に相たゝかふ石 堂(だう)四郎入道それがし
将軍の手にありながら三浦 葦(あし)名二 階(かい)堂 等(ら)と
ともにほこをさかしま【矛を倒さまにする=裏切る】にせんとはかりあすのたゝ
かひに必ほいとげんと定めあひけりその夜石堂
わが子の大蔵右馬のかみ頼房をよびてひそかに
此事をつげたり頼房大きにおどろきさま〳〵
にいさめけれど父きゝ入べくもなければせんかた