← 前のページ
ページ 275 / 461
次のページ →
翻刻
に薬を求(もとめ)すゝむることをよそ二十年なり母にも又
ふかくいたはりつかへけり殊にいみじかりしは
其身のいやしきにも似ずちゝ母につかふるさま
やんごとなき人のその親をうやまひ給ふが□□【「ごと」ヵ】し
常におもゝちたゞしくしてかりにもたはれ【色恋に溺れる】
たる色なし同し里の人々有かたき事になん
思ひて終に上に奏(そう)してげ【ママ】ればやがて位三 級(きう)を
たまひ門 閭(りよ)にあらはさせ給ひけるとぞ仁 寿(しゆ)
三年のすゑの夏の事なりし