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なりぬ此時しも市助は人につかへて外にありけり
家にはたゞ母と惣十郎とのみありてひるよるまぼり
居てうちもねず母子が心ぐるしさおもひやるべし
それより又二とせばかり過ておほぢをはりぬ母
と惣十郎となげきかなしみ衣をうりて葬祭(はふむりまつり)を
つとめいとなみけるとなん惣十郎が父の跡とふべき
月日此時しもめぐり来ぬされども家に物なければ心
にもまかせざりしをその年みのらずとて国主 倉(くら)を
ひらき給ひて国たみをにぎはされければ惣十郎其