翻刻
【右丁】
帚てよし尤風土によりて少しの違ひあれとおほ
むね此節を適宜とすべし
○社日といふも説々あれどまとふべからず農民土神を
祇らされば十分に実のらずとて古昔よりまつるなり
この日雨ふれば豊年の兆といふ
○入梅は五月の節より夏至に至り凡三十日といふ旧暦に
五月の節より後壬の日に入六月の壬に明くといへり誠に
迂闊の節也気候は干支によるべからず此ころ微雨永くふる
衣書等感しかびを生々するゆゑ人体もおのづから疾を
【左丁】
生するゆゑ注意すべし
○田うゑは五月の節より凡二十日のうちに栽るを誼とす
故に旧暦中この頃田うゑよしといふ日しば〳〵あり五行
家の説種々あれど干支によるへからす芒種といふに注意
すべし
○土用は四時あれど農家必要の候なるがゆゑに四季
ともにもちゆ中にも夏より秋にわたる土用は百果
結収のをりなれば草木の根を突つことをいむ