翻刻
【上段】
/地震(ぢしん)共江申/渡(わたし)之事
一/鯰(なまづ)仲間之義はぬま
川なぞにて/渡世(とせい)
いたすべくのところ
ちかころみだりに
相なりもくらとう
やうに地の下に入
地しんとなづけ大ぜい
より合家くらをうごかし
さま〴〵なるはたらきを
いたし候段相きこへ候へども少し
の事ゆへすておき候所八ケ年いぜん
しんしう大地震又嘉永六年
小田原の地しん/其(その)/後(ご)七年六月十四日
/勢(せい)/州(しう)大地震どゞゆらせ候ゆへあみをもつて
たづね候おり石がきの間にかくれまたはぬまにもくり
すがたをかくし候事も相きこへ候ゆへひやうたんの助に
申付候へどもふゆきは人々ゆさんにいかぬからいらぬと
ゆうてしまいをき候をつけこも又霜月四日大地しん
にて所々より出火いたし其うへつなみをいらせ家
を流し舩をこわし人々をこはがらせ其うへおのれ
ばかり五日も地震をゆらせたのしみふうふの地
しんをやすませ候義はなはだもつてふらちのいたり
この後地しんゆらせ候へばひやうたんにてとりおさへ
うなぎやにおゐてかばやきに/可致(いたしへく)者や
ぐら〳〵元年
/眩暈(けんのん)の十一月 地/震(しん)取/押(おさへ)所
/鯰(なまづ)仲間之者申
【下段】
地震仲間之者共奉申上候
一/私共(わたしども)之/儀(ぎ)は川ぬまなぞにて/渡(と)せいいたす
べくのよしは御尤しごくと候へ共きん年は
ひやうたんやすきゆへとしより小どもに
いたるまでまよけとなづけねつけに
御さげなされ候ゆへわけて仲間共
ひやうたんにおそれうく事かなはず
夫ゆへ石がきや/沼(ぬま)に/姿(すがた)をかくし候
内にこいふなにゑをくはれ候ゆへ
仲間の者共かつめいに及び候ゆへこけ
ゑさみゝづをさがしゑじきに/致(いた)さんと
ぞんじ地の下へもぐり候もひもじきゆへの
でき心に候又御ふうふの地しんをやすませ
候義/恐入奉(おそれいりたてまつ)り候なにとぞ花見其ほか
御ゆさんのせつ
ひやうたんを御もちなされ
候事又辻々にてひやうたん安うりの
義を御さし/留(とめ)下され候へば仲間の
者共いつとうに申合水にておんびんに
とせいいたし候みやうがのためなまづの
ひげ五万四本地震力こぶ三千びやう
毎年ちたいなくさし上奉り候間右之段
御きゝとゞけなされ下され候へば/誠(まこと)以
ありがたく/仕合(しあわせ)に/奉存(ぞんじたてまつり)候以上
ぐら〳〵元年 地震仲間 四ツ谷けんのんじ門前
/眩暈(けんのん)の十一月 惣代 いくたひやゆりの助
幼少二付 あさからどゞ入横町
代判 ふる〳〵や伊弥右え門
/要(かなめ)/石(いし)/之(の)/進(しん)様
申