翻刻
【右丁】
金星草(きんせいさう) ほしひとつば うらほし《割書:筑|前》
紀州和州豆州の下田(しもた)及(およ)ひ八丈嶋(はちしやうしま)に多(おほ)し根(ね)は石韋(せきい)《割書:ひと|つは》の如(こと)く処々(しよ〳〵)に葉(は)を生(せう)す石韋(せきい)《割書:ひと|つは》のことく
処々(しよ〳〵)に葉(は)を生(せう)す【注①】石韋(せきい)に似(に)て薄(うす)く幅(はゝ)二寸 長(なか)さ四五寸 許(はかり)り【注②】背(うら)に花実(はなみ)を生(せう)す金星(きんせい)に似(に)たり
一種 濃州の産
葉(は)短(みしか)く本(もと)闊(ひろ)くして末(すへ)尖(とか)りたる物(もの)あり
一種 みつでうらぼし 金鶏脚(きんけいきやく)《割書:薬性|要略》
岩石(かんせき)上に生(せう)す形(かたち)金星草(きんせいさう)《割書:うら|ほし》に似(に)て小く茎(くき)細(ほそ)く糸(いと)の如(こと)く葉(は)三尖(みとかり)り【注②】ありて鶏(にはとり)の脚(あし)
の如(こと)し背(うら)に金星点(きんせいてん)あり
一種
尾州より来(きた)る物(もの)に葉(は)の周辺(めくり)に花叉(きれこみ)ある物(もの)あり俗(そく)に獅子(しゝ)と云
一種
金鶏脚(きんけいきやく)《割書:みつて|うらほし》に似(に)て岐(また)なき物(もの)あり
【左丁】
金星草(きんせいさう)
【版心の中央部】
金星草
【注① 四行二十~三十一字目、三十二字目~五行七字目に「石韋~生す」が重複。どちらか衍ヵ。】
【注② ルビと送り仮名の「り」は、一つは衍ヵ】