翻刻
【右丁】
田字草(でんしさう)《割書:時|珍》 通名
破銅銭(はどうせん)《割書:釈(しやく)|名(めう)》
池沢中(ちたくちう)に生(せう)す高(たか)さ
二三寸一 茎(けい)四 葉(やう)田字(でんし)十字(じうし)
の形(かたち)に似(に)て花後 実(み)を結(むすぶ)小豆(せうず)
《割書:あつ|き》に似(に)て扁(ひらた)く小なり
【左丁】
萍蓬草(へいほうさう) 骨蓬(こつほう)《割書:和名|鈔》 川骨(せんこつ)《割書:和方|書》 かはほね たいこのぶち《割書:花(はな)の形(かたち)|をいふ》
カバト《割書:蝦|夷》 ネイムパ《割書:羅|甸》 プロムペンウアトルリーン《割書:荷|蘭》
池沢(ちたく)の水中(すいちう)に生(せう)す根(ね)の形(かたち)獣骨(けだものゝほね)の如(こと)くにして水底(すいてい)にあり葉(は)は水上に抽(ぬきん)す花(はな)は
五弁(いつべら)にして黄色(きいろ)形(かたち)金糸桃(きんしたう)《割書:ひやう|やなき》に似(に)て蕊(ずい)短(みしか)し実(み)は尖(とがり)て山梔子(さんしゝ)《割書:くち|なし》に似(に)て長(なか)し
又(また)流水(りうすい)深(ふか)き処(ところ)にあるものは葉(は)水上(すいせう)に出(いで)すして水藻(すいさう)の如(こと)く又(また)昆布(こんぶ)の如(こと)し花(はな)は水上に
出(いで)て開(ひら)く
【版心の中央部】
萍蓬草
【十二行目 「ネイムパ」の「ム」と「パ」の間に字(長音符号ヵ)を消した跡有】
【十四行二十三字目「あ」、十六行十五字目「上」は別の字を消して書き直したように見える】