翻刻
【右帖上部から】
小野小町百歳(おのゝこまちもゝとせ)
の姥(うば)となりて
関寺辺(せきてらへん)に
ありける時(とき)
帝(みかど)より御
あはれみの
御哥(をんうた)をつかは
されしに其(その)
返歌(へんか)をぞ
といふもじ
たゞ一字(いちじ)
にて申
上たて
ま
つり
し
と
かや
【右帖下部から】
鸚鵡(あふむ)小町(ごまち)一字返歌(いちじのへんか)
陽成院御製(やうせいゐんのぎよせい)
雲(くも)のうゑは
ありし昔(むかし)に
かはらねど
みし玉(たま)だれの
うちやゆか
しき
勅使(ちよくし)
新大納言行家(しんだいなごんゆきいゑ)
小町(こまち)返(かへ)し
雲の上は【以下「ぞ」以外は白抜き文字】
ありし
昔
に
かはらねと
見し玉
たれの
うちぞ【この「ぞ」のみ普通の墨字】
ゆか
しき