← 前のページ
ページ 70 / 116
次のページ →
翻刻
【上段】
〇七夕の由来(ゆらい)
牽牛織女(けんきうしよくしよ)の二つの星天(ほしあま)
の河(がは)をへだてゝ住(すま)せ給へども
七月七日わたり逢(あい)玉ふ夜(よ)な
れは星合(ほしあひ)といふ庭(には)にとこを
かざり瓜茄子(うりなすび)五 色(しき)の糸(いと)を
備(そな)へ梶(かぢ)の葉(は)又は色紙短冊(しきしたんじやく)
に詩哥(しいか)を書(かき)香(かう)をたき琴(こと)な
どたんじまつるとしに一 夜(や)の
御ちぎりなれとも神代(しんたい)より
今にかわる事なき久しき御 契(ちきり)
京(きやう)も田舎(いなか)もまつる事おなじ町(まち)
々(〳〵)の寺子(てらこ)やにはおとりを催(もよを)し幼稚(ようち)
の男子女子(なんしによし)ともに興(きやう)を催(もよを)しける
是(これ)七月おどりのはじまる最初(さいしよ)也
【下段】
権中納言定頼(こんぢうなごんさだより)
朝(あさ)ぼらけ
うぢの
川(かは)
霧(ぎり)
たえ〴〵
に
あらはれわたる
瀬々(せゞ)の網代木(あじろぎ)