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【上段】
天(あま)の河(かわ)一 夜(よ)ばかりのあふせこそ
つらき神代(かみよ)の恨(うらみ)なるらむ
草(くさ)のはにけふとる露(つゆ)や七夕の
あきの手向にむすひ初けん
浅(あさ)からぬ契(ちき)りとぞおもふ七夕の
あふせは年(とし)に一夜(ひとよ)成れども
懐得(おもひゑたり)少年(しやうねん)長乞巧(ながくきつかう)
竹竿(ちくかん)頭上(とうしやう)願糸多(くわんしおゝし)
風(かぜ)従_二昨夜(さくやより)_一【注①】声弥怨(こゑいよ〳〵うらむ)
露(つゆ)及_二明朝(めうてうにおよんで)_一【注②】涙(なんだ)不_レ禁(きんぜす)【注③】
【注① 「従昨夜」の三字の振り仮名として「さくやより」と記載】
【注② 「及明朝」の三字の振り仮名として「めうてうにおよんで」と記載】
【注③ 「不禁」の二字の振り仮名として「きんぜす」と記載】
【下段】
前大僧正行尊(さきのたいそうしやうきやうそん)
もろともに
あはれ
と
お
もへ
山ざくら
花(はな)より
ほかに
しる
人もなし