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【上段】
〇 鶏(にはとり)の玉子(たまこ)をつぶし朱(しゆ)
少し入付くればあとなく
なをるなり
又湯(ゆ)やけ火やけどもに
淡竹(はちく)の皮(かわ)を黒(くろ)やきにし里(さと)
いもをやきおしまぜごまの油
にてねり付くれはよし
一 耳(みゝ)の中へむし入たるにはせりを
はたき汁(しる)を取り酢(す)にまぜて
みゝの中へ入へし則(すなはち)出る也
一 耳(みゝ)の内に物てきいたむには
茄子(なすひ)のかうの物の久しきを
引(ひき)さき其汁をしほりみゝの
内へ入べし是きめうなる
くすり也
一耳たれの薬 紅(べに)をこくとき
みゝの中へ入てよし
【下段】
西行法師(さいきやうほつし)
なげゝ
とて
月やは
もの
を
おもはする
かこち
がほなる
わがなみだかな