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近江の粟津左衛門といふ人山王にいのり一子をもふけ福太郎と云けい母の悪心福太郎を
おろかものになしわが子徳二郎を跡とりにせんと工む事さき坂郡次といふねいじん
けい母にくみし福太郎を左衛門にざんげんし福太郎ついに宇治山に捨てらるゝ事其後
宇治の長者のむこになり出世栄花の事をしるす」此冊子年号なし
といへ共享保中のものなるへし其証は巻中に「あれが福太郎とやらか蔵前
のおばあをまかすばか〳〵しいものだ」と云書入あり蔵前おばあの事は武野
俗談にありて享保中評ばんの事也
世(ヨノ)諺(タトヘ)口(クチカラ)紺屋(コウヤ)雛形 《割書:キ| 》三《割書:つたや板|年号ナシ己未春トバカリ》 《割書:馬琴作|子興画》
世の中の事をきものゝちうもんがきになそらへかきたる也
《割書:喧嘩|染色》奇物語 《割書:キ| 》三《割書:山本板|年号ナシ》 《割書:作名ナシ|富川房信画》
おふさ徳兵衛おなつ清十郎けんくわや五郎右衛門か事を取
あはせし世話もの也
彼岸桜 勝花(ハナヨリ)談義 《割書:キ| 》三《割書:鶴喜板|年号ナシ己未めてたき春トバカリ》 《割書:馬琴作|画名ナシ》
地こく極らくの事を世の中の事にせし趣向也巻中に余か友銭屋の
何かしか歌にへん□へておけばよいのに先の世の約束事も事にこそよれ
《割書:茶番|狂言》一夜附 《割書:キ| 》三《割書:ト板【岩戸屋】|文化己巳》 《割書:一九作|墨亭月麿画》【串戯狂言一夜附】
茶はん狂言をいろ〳〵かきたり序に漢土 串戯(チヤバン)狂言之記原、晋書
曰、謝尚着衣幘而作鴝鵒舞、坐者撫掌撃節、尚俯仰其
中、傍如無人、云々前漢書曰、檀長郷起舞為沐猴與狗閗坐
皆大笑、云々
甘哉(アマイカナ)名利 研(オロシ) 三《割書:つるや板|寛政十二》 《割書:京伝作|画名ナシ》【コマ21も見よ】
名利や欲右衛門といふ者名を高くせん事を思ひ合法か辻のゑん魔にいのり
名高き古人の五たいをさつかりしよりさま〳〵なんぎせし事を面白く作れり
自序に予頃読来舶之書 諧鐸(カイタク)、驩撫形乞丐話、翻案作一稗
史云々トアリ