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いつのころよりかこのむまの
いちねんあまたの人をなや
ませしゆへいつそ山へいかして
おきろくぶばかりくらは
せておけばよいと
てまへがつてなこと
をいふを正ぜんも
きのどくにおもひ百
ばんのくはんおんへ【百番の観音へ】きせい【祈誓】をかけしにふしぎ
なるかなとしふるおふかみあらわれ
あたけ【=暴れ】まわればかりうどさへおそれ
てかまはぬところを正ぜんころもを
ぬいでひらりとかければたちまち
ぐにやとなりていきたへたりおふかみに
ころもとはこのことなり
ところのやくにんへ
うつたへまつだい
の人のなんぎを
すくひいまゝではたんばの
おくやまはいんきよしても
よいところにしたも正せんがしよぶつの【諸仏の】
くりき【功力】ちつともうそはないほんとふに
こわいはなしなりけり
北尾政美画
通笑作
【百番の観音:西国三十三ヶ所、鎌倉三十三ヶ所、秩父三十三ヶ所の観音霊場を全部あわせた霊場巡り。】
【狼に衣:凶悪な者が上辺だけ善人を装うこと。】