翻刻!地震・災害史料

コレクション: NDL地震・火山

俗語之種. [1] - 翻刻

俗語之種. [1] - ページ 19

ページ: 19

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爰に今此小冊を残して諺に驕平家の 久からさる事を子孫に語り伝て聞天明 の頃始て当処へ雪駄二足を商人の 持来る事を是を求得て試見ん事を 評議区々なりとかや纔に六七拾年余 の今に至りては天鵞絨の二重紐も昔の 事におもひやはた黒桟留皮をこのみ 我幼年文化の頃は適々来駕の客を 饗応すといへとも内津のさゝ波一森なんとの 煎茶を極最とす讒に二十有余の年間の 今に至りては都の辰巳しかそすむ世を宇治 山の撰葉も差別を論して是を常とす 如斯驕奢に押移る事天の悪もまた恐 怖すへし人間生死を案する時は流行 栄花を深くつゝしみ四海皆是兄弟たる 事を勤てもつて長子孫を連続すへし 今天より大災を受て暫時に繁花を昔 にかへらしむかゝる盛衰を眼前に見る 事を思ひ徒に筆を採て気欝を 紙上にさらして累代のなくさみに残す