翻刻
孫累世のなくさみに書残事を思慮なす
といへとも幼時不勤学老後雖恨悔尚所
益有ことなしとかや我今紙を撫筆
をねふりて先後の有増を案すといへとも
何から先も不能思案こつては尚更混
雑不埒親の教訓を午の耳悔んて還
らぬ無学愚知述懐なとゝは金輪際
俗物プウヽヽ俗語なりと笑ふ子孫も
あるならは草葉の蔭にて歓へし彼を
思ひ是を厭ひ徐く思案も一決し銕釘
元祖の手跡ても瓢単鯰の文章ても書
遺さへあるならは後世まても尽せすと
おそまき思案の後悔は茲畢竟幼
時不勤学の由縁なるへしこの書は
おろか書類をはいらさるものと麁抹【そまつ】
にし襖下張屑紙に用ゆる事は