翻刻
瑣-々《割書:タル》小-箋雖 ̄トモ_レ不 ̄ト_レ足 ̄ラ_レ観 ̄ルニ因 ̄テ_レ此 ̄ニ得 ̄ハ_レ免 ̄ルヽコトヲ_二其 ̄ノ患 ̄ヲ_一則 ̄チ此 ̄ノ舉豈 ̄ニ無 ̄ランヤ_三裨_二-益於世 ̄ニ_一哉如 ̄ハ_二
其 ̄ノ詳-説 ̄ノ_一載 ̄テ在 ̄リ_二瘟-疫考 ̄ニ_一観 ̄ル者 ̄ノ察 ̄セヨ諸
丙申至日後二日瑞皐高野譲長英識於東都麹町甲斐坂
之大観堂
避疫法(ひゑきほう)【「ヤクヨケカタ」左ルビ】の概略(がいりやく)【「アラマシ」左ルビ】
○凡そ疫熱(ゑきねつ)【「ヤクビヤウ」左ルビ】流行(りうかう)【「ハヤル」左ルビ】するときは都府(とふ)【「ミヤコ」左ルビ】も田舎(でんしや)【「イナカ」左ルビ】も同(をな)じことにて貴(たつ)ときも
賤(いや)しきも皆(みな)その傳染(でんせん)【「ウツル」左ルビ】を恐(をそ)れて其(その)病人(ひやうにん)に近(ちか)よらずしてこれを
避疫(ひゑき)【「ヤクヨケ」左ルビ】良法(りやうほう)【「ヨキシカタ」左ルビ】と心得(こゝろえ)るなり是(これ)も其理(そのこと)はりなきにもあらねとも元来(くわんらい)疫
熱のはやる時(とき)は天地(てんち)の間(あいだ)に異(こと)なる一戻氣(いちれいき)【「ドクキ」左ルビ】あるゆへに其/病人(びようにん)を訪(と)へ直(たゞ)
ちにこれより傳染(でんせん)せざるもわれしらず此氣(このき)に感(かん)じて自然(しぜん)に此(この)
病(やまい)を發(はつ)することあり是(これ)を以(もつ)て第一(だいいち)に人々(ひと〳〵)の身體(しんたい)【「カラダ」左ルビ】此(これ)に感(かん)ぜぬよふ
に心(こゝろ)を用(もち)ひて養生(やうじやう)すべきなり其(その)養生法(やうじやうほう)甚(はな)はだ多(おぼ)し或(あるい)は吐(は)き
薬(くすり)を用(もち)ひ或は胃(い)【「ハラ」左ルビ】を健(すこ)やかになす薬を用ひ或は絡(らく)を刺(さ)し血(ち)をとり
或は下(くだ)し薬を用(もち)ゆ何(いづ)れも/功験(こうげん)【「シルシ」左ルビ】ありといへども/其中(そのうち)にて下(くだ)し薬