翻刻
めのとよろこひひめきみに申やう
御文あそはしてまいらせ給へこれよ
りほとなく候と申けれはないし
取あへす
身をすてゝみるめかりにやあた波の
うらまてふねをいそきけるかな
おほろけにやなんとゝかゝれたりない
しのめのと子にいまたはらはにて
ありけるをめしてこれをもちてまいれ
とてよくをしゑてまいらせけれはかの
所へたつねゆきひやうゑのすけとのに御
文をまいらせけれはよろこひ給ふ事か
きりなしやかて返事あり
あたなみの浦にいか成ちきりして
身をすてゝのみみるめかるらん
とかくの申ことなしたゝいそき〳〵入
せ給へとかゝれたりめのとよろこひ
てあしろのこしにのせ奉りておはし
ますないし御覧しつれは磯へにかけ
たるいゑのさすかよし有てゐに見えた