翻刻
序
愛國観念の源泉は郷土愛に存する、郷土精神を涵養す
るには郷土を識らしむることを第一義とする、是れ郷土
史の重要なる所以である。
抑も郷土史の編纂は容易の業でない、その背景たるべき
歴史に通暁し郷土史の本質主體を理解し、加ふるに透徹
せる史眼を有し文才亦豊富の士に非ずんば能ふ所でない
頃日友人豊田珍彦君東三河道中記を編纂し携へ來り予に
序を需めらる、君は東三河八名郡舟着村の産先考伊之吉
君は多年自治公共に参劃し帝國議會開設以來俱に談じ俱
に語りて管鮑の誼を盡した、其後豊橋に転住したので共