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翻刻
一二二
【右頁白紙】
東三河道中記 下
第一信
先日は色々失礼致しました。御約束によつて東三河の郡部方面を
道順によつて四五回に分け、重立つた名所古蹟のあらましを申上げ
やうと思ひます。今日は其第一信と致しまして宝飯郡中部から書き
始めました。
先づ豊川に架けた豊橋を渡り、下地町を出はづれると昔のまゝの
松並木が残つてゐます。中程の下五井には以前富士見茶屋といふ
がありました。晴れた日にはこゝで富士山が見えます。これが東
海道を西から来て富士を見る初めだと云ふ事です。この並木の終
一二三