東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: 学校教材発掘プロジェクト 1

鼎左秘録 - 翻刻

鼎左秘録 - ページ 47

ページ: 47

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【右丁】    ○辰砂(しんしや)を以て水銀(みつかね)を製する法  右/朱(しゆ)にて水銀を製(せい)すると同断なり    ○朱(しゆ)がら又/古(ふる)き朱器(しゆき)等を以て水銀(みつかね)を製する法もあれとも     少し口伝(くてん)ありて筆紙(ひつし)に述がたし仍て略之    ○■■(きし)乙(をつ)の 符(ふ)の説  世上に疫病(やくびやう)のまじなひとて■■(きし)乙(をつ)の三字を紙(かみ)にかきて門戸(かど)に  はる事あり群談採余(くんたんさいよ)に出たり唐土(もろこし)豫章(よしやう)の南に粟渡(そくと)と  いふ処あり宋(さう)の乾道(けんだう)八年の春一人の僧(そう)きたり渡守(わたしもり)に告て曰  追付/此処(こゝ)へ異相(ゐさう)なる者五人来るへし彼等(かれら)を渡しなば禍(わざは)ひ 【左丁】  あるへしとて此符を与(あた)へ去る渡守(わたしもり)怪(あや)しく思ふ所へ果(はた)して黄(き[なる])□【衫(ころも)】を  着し怪(あやし)き籠(かこ)を負(おひ)たる者五人きたりて船にのらんとせしかばすはやと思  ひ拒(こば)みて渡(わた)さず急(いそ)き渡らんと争(あらそひ)けるうち彼(かの)符(ふう)を出し見せしかは恐れ  まとひて各(おの〳〵)笈(おひ)をすてゝ逃(にけ)去(さ)りたり其/笈(おひ)を開(ひら)き見るに小き棺(くはん)を  数百入たりわたし守其/棺(くはん)を残らす焼(やき)捨(すて)たりさて其符を書て人々に  伝(つた)え与ふ其後(そのゝち)此わたしの南にあたる地は疫病(ゑきひやう)はやりて人多く損(そん)ぜる  事なりしに北に当り豫章(よしやう)の方は一人も病(やめ)る者なし夫より所々に  伝(つた)はり此/符(ふう)を門戸(もんこ)にはり付るなり此■■(きし)乙(をつ)の三字この  符(ふう)に出たるのみにて外に訓語(くんご)もなく是すなはち鬼(き)を