翻刻
【右丁】
○朱(しゆ)を以(もつ)て水銀(すいきん)を製する方
極製朱(こくせいしゆ) 半斤
けやき灰(ばい) 《割書:細末|》 壱合
シャ〳〵キ《割書:ノ》灰 《割書:同 |》 壱合
寒水石(かんすいせき) 《割書:同 |》 三両
明礬(めうばん) 《割書:同 |》 壱両
燈(とも)し油 五勺
右六味ともし油をもつて先(まつ)朱(しゆ)を煉(ね)り是を厚(あつ)き紙(かみ)に
膏薬(かうやく)をのはす如くに延(のば)し微火(びくは)にて少しあぶりあら乾(かわ)き
【左丁】
したるものを鋏(はさみ)にて細(こま)かにきり釜(かま)に入るなり尤釜の底へ
けし炭(すみ)を壱合あまりしき其上右六味のものを追々(おひゝ)に
入れて第(たい)一の上へは明礬(めうばん)と寒水石(かんすいせき)とを多分にふり
かけ置也文武火にて次第(したい)につよき火にして焼也
右/水銀(みづかね)釜(かま)は京都市中にはなきものなり
伏見街道二の橋北詰東側火鉢屋安兵衛方にて此釜を製す
朱座 京都烏丸丸太町下ル町
極製朱 《割書:壱両|》代三匁二分 光明朱 《割書:同》代壱匁八分
本朱 《割書:同 |》代壱両弐分 右定直段古今高下無之事