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【右頁】
ゆくすゑをもいのり申さはやとおほし
めしてまつ津のくになにはかたは
ひろきところなれは心にくしとて
いそき給ひけりつくりみちをも
うちすきてやはたの御かたをふし
おかみその夜はつのくになにはと
いふところにとゝまり給ひぬもの
おもはぬ人たにもたひねのとこは
つゆけきにたつねわひたるこひの
みちいかてまとろみたまふへきふし
のけふりのなかそらにて夜もすから
おもひあかし給ふほとにあたりち
かき所に物すこきこゑにてなかめけるは
【左頁】
こひしさはおなし
心にあらすとも
こよひの月を
君見さらめや
と心ほそけになかめけれはわれなら
ぬ人もおもひはするやらんといとゝもよ
ほすそてのうへとこもまくらも
うくはかりなりその夜はあかし給て
しはのとほそ【芝のとぼそ(枢)。「あけ」に続く序詞。】のあけかたにそこ
ともしらぬたひころも又たちいて
てあさきりのあとをたつねて
山と【大和】をしまつ心さすかたなれは
てんわうし【天王寺】へまいり給ふ