賀茂社関係文書翻刻プロジェクト

コレクション: 賀茂社記録

賀茂社記録. 第1冊 - 翻刻

賀茂社記録. 第1冊 - ページ 55

ページ: 55

翻刻

進ありしは哥道の名誉ゆへにして◦(偏に)当御神の感応 也とそ申伝へし又伊(〽[朱] )勢大輔と云へる官女は一生の 内に秀哥よませてたへと賀茂へいのりをかけ橋本の【のは朱書】 社のもとなかるゝ水を硯水にして千首をよみて 奉りけれは千首大輔と呼れ世の人の口にある秀哥 よみけるとなり又云(〽[朱] )平清盛公いまた浅官なりし 時夢の告に賀茂御神より宝の山を賜ふとて 金の宝山門に入かたく大 ̄キやかなる其上に藤花咲 かゝりたる装束したる神官二人出来り是は賀茂 大明神より下さるゝ也といへるに今一人の云是は春日 大明神の使にてしはらく清盛にあつけらるゝとありて 夢は覚けり驚つゝしみていかなる冥助をかうつゝに 得せしめ給ふへきとたのもしく弥信仰あさからさりし に後に白川の准后と聞えしは清盛の妹女にて 其時゛(比[朱])の近衛【近衛の左に朱の「・・」有】殿下の北方に物せられしか其御領 こと〳〵くかの後室一期知行せらるへきよし仰られ けるに過分の事なり辞退申へきにこそと思はれ けれともかの夢の御告にまかせて御請申され年久 しく主のはからひなりしより◦(いつしか)身の威勢龍に雲 のしたかふことく天か下のはからひをも心にまかされ