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ける事偏神恩なりしと云々 又治(〽[朱] )承四年六月
九日に京を摂津国福原へうつされて新都の事
始ありしに卿相雲客◦(僉議のうへ)此所を定けるに一条より
五条まてありて五条以下を【をの左に朱の「〃」有】は不足にて事 行(ユカ[朱])
さりけれはたゝもとの京へ移かへらるへしとて賀茂
社へ其由の奉幣を立られ旧都にこと〳〵くかへ
られけるに先里-内裏を造進せらるへきよし
僉議ありて五条大納言邦綱卿に周防国を給り
て六月廿三日に事始して八月十日に上棟と定
らる彼大納言は大福長者におはしけれは造立せん
事左右に及はすと云あへるにやかて其事◦(遂[朱])成ぬと
也此邦綱卿の富栄果報ゆゝしかりし事はその
かみ此卿の母あまり家貧しきを歎て賀茂の
御社へまいり詣て哀願くは福力の身となし給へと
無弐の信心を発し度々 祈(籠)【祈の左に「〃」有】り念せられけるに或夜
の夢に賀茂の御神より給ふと覚て梹榔毛(ビラウゲ)
の車のきたりて胎内にやとると見えしかやかて
懐妊ありて生給ひける邦綱卿にておはしけれは福
報人に超て繁栄なりしと《割書:云| 々》
又云(〽[朱] )叡嶽の学徒幼年より智恵かしこくこゝろ