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さし勇 猛(メウ)にして止観の窓 ̄ノ雪に眼をさらし
三諦の床 ̄ノ月に心あきらかなりといへとも冨報すく
なくて済 度(〃 )の道乏しかりけれはいてや毘沙門
天に祈んとて鞍馬寺に参籠し又清水の観世
音に通夜して普門融 通(〃 )の福力を与へ給へと
祈念ありしに観音も多門天も福報を授なん
事は賀茂大明神の御はからひなれは我らかまゝ
ならすたゝ賀茂へまいり申へしと両寺の本尊
の告させ給ふにまかせ賀茂御社に参り七夜
通夜して祈《割書:リ[朱] |》歎きけれは七日満しける暁宿房 ̄ニ
に下向して暫まとろみける夢中に汝もとより
福報なき身なれともあまりに祈歎き申も不便
なれは大明神より給はる也とて装束したる神人
長櫃二合舁持きたりてあなかしこ此長櫃底まて
取払事なかれさもし侍らすは一期か内尽る事あらし
と告てさりぬ夢さめて見るに枕にありけり一
櫃にはしらけのよね入たり又一櫃には絹綿の類入
みてたり難有拝しいたゝきて是を自他の施
用なとに取つかふに尽さりけりと《割書:云| 々》
後鳥(〽[朱] )羽院文治三年十一月十四日賀茂行幸あり其