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【枠内】
坂の下
【本文】
あけまきはあとの
しゆくのてんやわやの
かたをつけことの外
くたびれたるゆへ
ひさしぶりにて
ふたりかふろを
まわきにつれ
三ぼうくわう
じんの馬に
のつていそぐ
【中段・枠の下】
「馬でする道中は
八もんじのあしどりも
できぬ
「太夫さん
わたく
しは
こたつやぐらへ
はじめて
のつて
みん
した
【下段へ】
「もはや日が
くれければ
むまかた
わかひ
ものゝ
きどりにて
やどやの
てうちんを
もつ
【上へ】
「そんなら
あげまき
大津へいつて
まつているぞよと
此坂をはしごの
きどりにて
たちわかろく【?】
【左ページ上へ】
「かくて助六
ろぎんを
つかひはたし
ければあげまきが
いふやうあの
ゐきうさんはかね
もちだからとうても
ぜにつかひがあらひ
それとはり合ふては
たまる【ら?】ぬから
此ろきんをもつて
一日さきへのぼり
しやんせと助六に
ちゑをつける
さりとはじみな
太夫しよくなり
【すぐ下へ】
「かういふ
ざとうは
道中双六には
よくおるやつ
なれと
助六のきやう
げんには
あるまいと
なんした人あり
よく〳〵
たゞした所がかとうぶしの【河東節の】
うはでうしをひくざとうだと【上調子をひく座頭だと】
いふ事なり
【下段へ】
【ここから】
「此かに坂を
のぼると田村明じん
すゞかごんげん
土山へはほど
ちかいとかね〳〵
道中双六で
そらんして
おきやん
した
助六さんこゝ
かまはずと
ゆかしやんせ
【ここまで、別刷りにて確認】