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御ゆびをひとつ口にさしあてさせ給へばうれしげ
に思ひてすいつきまいらせけりさる程に其御ゆび
より次第に御くつうありて御身までせきのぼれば
はらひすてさせ給て火の印をむすばせ給ひければ
御心地もとのごとくならせ給ひにけり
【597】久安四年の夏のころ法勝寺(ほうしやうじ)の塔(たう)のうへに夜な
がめける歌
我いなばたれまたこゝにかはりゐん
あなさだめなの夢のまくらや
てんぐなどのながめ侍りけるにや
【上欄書入れ】9
【柱】古今巻十七 〇八