← 前のページ
ページ 1230 / 1317
次のページ →
翻刻
【柱】古今巻二十 〇四
【679】御堂殿(みだうとの)儀同三司(ぎとうさんし)の御車にのりぐし給て御ありきあり
けるに辻をかいまはりける所を牛(うし)殊によく引たり
ければ御堂殿/感(かん)ぜさせ給ひて此牛はいづくより
出きたりけるぞと尋申されければ儀同三司これは
祇園(ぎをん)【薗】へ人の誦経(じゆきやう)にまいらせたりけるを人のたびたる
とこたへ申されければ御堂おどろかせ給ひて御車
をめしよせてぞべちにてかへらせ給ける神物を恐
させ給ひけるゆへなり
【680】越後の国に乙(きのとの)寺といふ寺に法花経持者の僧住て
朝夕/誦(じゆ)しけるに二の猿(さる)来りて経を聞けり二三日を