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へて僧こゝろみに猿(さる)に向て云やう汝(なんぢ)なにのゆへに
常(つね)に来るぞもし経を書奉らんと思ふかといへば二
の猿/掌(たなこゝろ)を合て僧を頂礼しけりあはれに不思儀に
思ふほどに五六日をへて数百の猿あつまりかうぞの
皮【彼】をおふて来りて僧の前にならべおきたりこの時
僧これを取て料紙(りやうし)にすかせてやがて経を書奉る其間
二の猿やう〳〵くだものをもちて日々に来りて僧にあたへ
けりかくて第五巻にいたる時此猿見へずあやしく思て
山をめぐりてもとむるにある山のおくにかたはらに
山のいもををきてかしらをあなの中に入てさかさま
【上欄書入れ】7
【柱】古今巻二十 〇五