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翻刻
【柱】古今巻二十 〇二十五
御厨(みくりや)供御備進(ぐこびしん)のためにくだりける時くだんのみ
くりやに山ありその山にわさび多くおひたるよし
を聞て取にまかりけり或山ぶしの有ける一人同道
して行たりけるに件の山にはやをといふ蛇あり
長さ二丈あまり計也かまくびをたてゝ此二人の輩(ともがら)
にかゝりて大口をあきてのまんとしけりさはぎま
どひてにげゝれ共はやき事かぎりなくていかに
ものかるべきかたなし其(そこ)にくりの木有けるもとに
枝の有けるを取むかひたり山ぶしはうち刀をぬきて
むかふ此時くちなはえよらでしゞかまりたりけり