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後舞事もせざりければ念なき事かぎりなし
【717】豊前(ぶせん)の国の住人太郎入道といふもの有けり男なりける
ときつねに猿(さる)を射(い)けり或日山を過るに大/猿(さる)有
ければ木に追のぼせていたりけるほどにかせぎに
いてげり既(すで)に木よりおちんとしけるが何とやらん
物を木のまたにおくやうにするを見ければ子(こ)ざる
なりけるををのがきずをおひて地におちんとすれ
ば子(こ)ざるをおひたるをたすけんとて木のまたに
すてんとしける也こざるは又/母(はゝ)につきてはなれじと
しけりかくたび〳〵すれ共猶子ざるとりつきけれ
【上欄書入れ】37
【柱】古今巻二十 〇三十二