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おろさせ給て後叡(のちえい)山よりくだらせ給ひけるに東坂本
の辺に紅梅のいと面白う咲(さき)たりけるをたちとゞまら
せ給ひてしばし御覧ぜられけり惟成弁(これなりへん)入道御供に候
けるが王位をすてゝ御出家ある程ならば是体の
たはふれたる御ふるまひはあるまじき御事に候と
申侍ければよませ給ひける
色香をはおもひもいれす梅のはな
つねならぬ世によそへてそ見る
【146】同院東院にわたらせ給ける比/弾正(だんぜうの)宮のうへおなじく
すみ給ひけり十首の題を給はせて人々に歌よませ
【柱】古今巻五 〇二