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翻刻
【柱】古今巻六 〇二十
小監物源頼能は上古に恥(はち)ざる数寄(すき)の者也/玉手(たまて)
信近(のぶちか)に順て横笛(よこふへ)を習けり信近は南京にあり
頼能其道のとをきをいとはず或は隔日(かくにち)にむかひ或
は二三日をへだてゝゆく信近ある時にはをしへ或時は
教ずして遠路をむなしく帰おりも有けり或時は
信近■【苽ヵ】田にありて其むしをはらひければ頼能も随
て朝より夕にいたる迄もろ共にはらひけり扨かへらん
とする時たま〳〵一曲を授けりある時は又/豆(まめ)を苅(かる)所
にいたりて又是をかり苅(かり)をはりて後/鎌(かま)の柄(え)を
もて笛にして教けりかくして其わざをなせる物成り