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翻刻
【柱】古今巻八 〇七
人々涙をながさずといふ事なし院聞しめして老養
の心さしあさからぬをあはれひ感(かん)ぜさせ給てさま
〴〵の物共を馬車につみ給わせてゆるされにけり
とぼしき事あらばかさねて申べきよしをぞ仰られ
けるとなり
【313】武則(たけのり)公助(きんすけ)といふ随身父子ありけり右近(うこんの)馬場(はゞ)の
緒弓(のりゆみ)わろく仕りとて子公助をはれ成所にてうち
けるをにげのく事もなくてうたれければ皆人いかに
にげずしてかくはうたるゝぞといひければ若にげ給
なば衰老(すいらう)の父をはんとせん程にたふれなどし侍らば