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ておもはざるふるまひをしたれとも宮【「宮」は、書陵部本「実」】に思ひ入
たる人にこそ侍けれ
【330】山に慶澄(けいてう)注記(ちうき)といふ僧有けり件の僧の伯母(をは)にて
侍ける女は心すき〳〵しくて好色はなはたしかりけり
年比のおとこにも少しも打とけたるかだちをみせず
事にをきていろふかく情ありければ心をうごかす
人おほかりけり病をうけて命をはりける念仏
すゝめけれども申に及はず枕なるさほにかけたる物
をとらんとするさまに手をあはせけるがやがて
息(いき)たえにけり法性寺辺に土葬(とそう)にしてげり其後
【柱】古今巻八 〇二十