← 前のページ
ページ 644 / 1317
次のページ →
翻刻
なげすてたりけり国文轡はげてあげて参たりけ
り舎人(とねり)壱人口に付て禄(ろく)二/領(りやう)たまわりけりことに
叡感(えいかん)ありけるとそかやうの時おもがいをしはづす事
は江帥(ごうそつ)の記しおかれたるは馳(はせ)出して百(もゝ)の術(じゆつ)ありと
侍なる其一なりとぞ【368】坊門の大納言《割書:忠信》左衛門督にて
侍ける時/建暦(けんりやく)の御/禊(はらひの)行幸に一六といふ馬にのりて
供奉(ぐぶ)せられたりけるに二条/室町(むろまち)にて院の御/桟敷(さんしき)の
前の幔(まく)風に吹あげられたりけるにおとろきて御桟
敷の東より引て走(はしり)けるを馬/副(そへ)引まろばかされて
馬をすてゝけりとゞめける程に轡も切にけるを静(しづか)
【上欄書入れ】14
【柱】古今巻十 〇十二