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翻刻
【柱】古今巻十 〇十二
に靴(くつ)をかた足つゝぬぎすて襪(したうつ)ばかりにて鐙(あふみ)をふみ
おほせてのち馬のはなをかきて二条/烏丸(からすまる)なる桟敷
の前にてとゞめられにけり見る者目をおどろかし
けり其桟敷ゆかり有ける人にていそぎ轡をはげて
奉りけりすべて御/禊(はらひ)にはなとやらん馬より落るた
めし多く侍りよく〳〵つゝしむべき事にや彼大納言
交野(かたの)之/御狩(みかり)に同じ馬に乗て鹿(しか)に付て馳(はせ)ける程
に鹿/淀川(よとかは)に入ければ馬もつゞきて入にけり乗人(のりびと)川
にしつみて見へざりければ上下おどろきあざみあ
へりける程にしばし有て物具/水干(すいかん)袴(はかま)みなうき出