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翻刻
【柱】古今巻二 〇五
くきをもて糸(いと)をくり出す糸すてに調(とゝのを)りてはじめて清(きよき)
井をほるに水出て糸をそむるに其いろ五/色(しき)也皆人/差(さ)
嘆(たん)せずといふ事なし同廿三日夕又化人の女/忽(たちまち)に来て化尼(けに)
に糸すでに調(とゝのほ)れりやととふ則とゝのへる由を答(こたふ)その時
かの糸を此化女にさづけ給ふ女人/藁(わら)弐/把(は)を油二升にひた
して灯火(ともしび)として此/道場(だうじやう)の乾(いぬいの)すみにして戌(いぬ)の終(をはり)より寅(とら)
の始(はじめ)に至までに壱丈五尺の曼陀羅(まんだら)を織(をり)あらはして
一よ竹を軸(じく)にしてさゝげもちて化尼(けに)と願主(くはんしゆ)との中
にかけ奉てかの女人はかきけすごとくにうせて行方(ゆきかた)しら
ず成ぬ其曼陀羅のやう丹青(たんせい)いろをまじへて金玉(きんぎよく)の